大学院修了生の向さんが高木賞奨励賞を受賞!

2021年06月12日 お知らせ

去る2021年6月4日(金)~6日(日)に行われた第70回全日本鍼灸学会学術大会において、本学大学院博士後期課修了の向ありささんが、博士課程での研究論文により、高木賞奨励賞を受賞されました。  

受賞者

向 ありさ・谷口博志・藤本英樹・松浦悠人・貝嶋弘恒・貝嶋美哉子・辻内敬子・古賀義久・安野富美子・坂井友実  

受賞論文

企業就労者の身体的・精神的疲労感に対する鍼灸治療と円皮鍼治療の比較 -ランダム化比較試験-. 全日本鍼灸学会雑誌 70巻1号,P2-13,2020年. https://doi.org/10.3777/jjsam.70.2  

論文要旨

国民の1/3が慢性的な疲労を感じており、疲労による経済損失は年間約1.2兆円に及ぶことが明らかにされています。企業就労者の疲労は、仕事の効率低下を招くだけでなく、うつ病などの疾患も引き起こすとされています。 そこで、坂井友実教授の指導と研究グループの協力の下、大学院博士後期課程に在籍されていた“向ありささん”は、就労者に対して、通常の鍼灸治療と円皮鍼貼付による鍼治療の疲労改善効果を比較する臨床試験を実施しました。 その結果、鍼灸治療は直後効果、円皮鍼治療は持続効果が観察され、どちらも就労者の疲労感の軽減に有用で、それぞれの特徴を生かして受け手のニーズや目的による使い分けが重要であることを示しました。これらを明らかにした本研究は、今後の鍼灸医学の発展に寄与するものとして高く評価され、受賞となりました。  

高木賞

公社)全日本鍼灸学会雑誌誌に掲載された最も優れた論文を表彰するもので、高木健太郎初代会長のご遺族からの寄付を基金とした鍼灸会で最も名誉ある賞です。 2020年度の選考は、原著論文11編が審査対象となり、その中から、今年度は、本編のみが、高木賞奨励賞として選考されました。   高木賞奨励賞