柔道整復学科

伝統医学の未来を拓く

骨折、脱臼、捻挫などに対する柔道整復師の治療技術は、古くより整骨、正骨、接骨あるいは“ほねつぎ”の名で連綿と受け継がれてきています。

この「伝統と経験の技」を十分に身につけ、科学的に考察するとともに、教養に富み、倫理観に満ちた思いやりのある医療人を育成します。卒業後は、接骨院開業、トレーナー活動、介護活動などの医療・保健・福祉・スポーツ分野の他、研究分野への道が開かれています。

学科長メッセージ

柔道整復学科 学科長 橋本 昇
柔道整復学科 学科長 橋本 昇

人とのコミュニケーションや礼節を重んじ、現代医療に対応するための実践的な学修を行います。

本学科は伝統医療である柔道整復学の理論を学び、実践を積み重ねます。学業の成績だけでなく医療人として求められる人と人とのコミュニケーションや礼節を重んじた教育を行っています。また本学科の特徴として、4年間のカリキュラム構成の中で柔道整復師として必要な理論だけでなく、技術修得のために豊富な実習時間を確保しています。近年、臨床現場で急速に普及している超音波画像装置(エコー)を臨床実習や画像診断学といった授業に取り入れています。それによって、骨折・脱臼・捻挫等の適切な測定方法や観察・評価法を実践し、現代の医療に対応できる知識や技術を身につけます。

科学的な思考方法について教育し、臨床現場で活躍する次世代の柔道整復師を輩出します。

卒業研究を経験することで科学的な思考が身につきます。3年次までに行われてきた単に知識を記憶するといった学修方法ではなく、問題点を抽出し、検証を行い、総合的に考察します。本学科の卒業生の多くは接骨院や整形外科クリニックに就職しますが、卒業研究で身につけた科学的思考を活かし、実際の臨床現場で活躍しています。

日本で古くより受け継がれてきた柔術。その中で生まれた柔道整復の技術はとても素晴らしいものです。柔道整復師を目指す方々がこの技術を継承していくことはもちろんですが、現代の医療には常に科学的な根拠が求められています。大学での学びから、科学的な根拠を示すことができる能力を身につけ、これからの時代に活躍・貢献できる人材を輩出していきます。

柔道整復学科の3つのポリシー

有明での学び

柔道整復学を「理論」と「実践」から学びます

『柔道整復師』という職業は、接骨院・ほねつぎの先生です。基礎的な理論や実技を学んだ上で本学附属の接骨院・クリニックなどでの実習を通して、柔道整復師として必要な実践的な経験を積むことができます。

教養に富み、倫理観に満ちた「思いやり」ある医療人を育成していきます

固定力にも優れ患者さんにも優しい伝統的な包帯術や患者さんの心を理解するための心理学を学びます。また、礼法を重視した柔道の授業を通して、医療人としての心を養います。

世界的に注目される柔道整復師を育成していきます

日本の伝統医学である柔道整復は国際的に認知されています。柔道整復学の研究・発表を通じて、グローバルに活躍できる柔道整復師を育成していきます。

4年間の流れ

1年目

医学の基礎を学びながら教養教育を行う

  • 柔道整復を施術する際に必要とされる基礎的な身体のつくり・仕組み・働きや柔道整復の歴史について学びます。
2年目

基礎を活かしながら幅広い分野について学ぶ

  • 疾病や傷害の成り立ち、概念について、内科から整形外科分野、さらには病理学や薬理学といった幅広い分野について学びます。
3年目

基礎から臨床にまでおよぶ整復学の知識と技術を学ぶ

  • 骨折実技や脱臼実技、さらにはX線やMRIといった画像診断学について学び、臨床に活かすための具体的な知識・技術を習得します。
4年目

柔道整復の治療技術を臨床実習に活かす

  • 附属接骨院では実際の患者さんとのふれ合いを通して、多くの症例を経験することができ、学外実習ではより実践的な経験を積みます。

実習について

附属の接骨院において経験豊かな教授陣が臨床指導を行います。柔道整復学科では、学内施設で多くの症例を経験できるよう豊富な実習がカリキュラムに含まれています。

また、学外の整形外科医院や接骨院での実習も行い、現代医療におけるチーム医療の一員としての力を養います。

ピックアップカリキュラム

解剖学

正常な人体構造について運動器(骨、関節、靱帯、筋など)や神経、血管、内臓、感覚器など、柔道整復学をはじめ臨床医学の理解に必要な知識を学びます。解剖学実習では、模型や顕微鏡などを使い人体構造について立体的・総合的に学習します。

運動学実習

人間の正常な身体運動を科学的に分析し、運動障害や運動異常を理解する知識を学びます。さまざまな装置を利用して姿勢・歩行・関節運動の分析や筋力の測定、呼吸の測定などを実習します。

画像診断学

骨折や脱臼、軟部組織損傷などを診断するために従来用いられてきたX線画像のみならず、MRIや超音波といった先端医療の画像診断についても学習します。正常画像と異常画像を判別するための知識を習得します。

超音波画像装置の技術習得の為の総合的なカリキュラム

超音波画像装置(エコー検査装置)の技術習得のための総合的なカリキュラムを設けています。詳しくはこちらをご覧ください。

骨折実技

上肢・下肢・体幹に生じるさまざまな骨折の整復法や固定法について実習します。手術をすることなく骨折を治療するための整復法を学び、さらに柔道整復師独自の主に包帯を用いた固定法を習得します。

モンゴル研修旅行

履修科目一覧

Webシラバスでは各授業の目標や内容を紹介しています。

進路について

たくさんの職業で柔道整復師は活躍しています。

  • 医療・福祉分野

    接骨院・病院・診療所・介護老人福祉施設などの福祉施設、デイサービスなど

  • スポーツ分野

    スポーツチーム、スポーツ関連施設、スポーツトレーナーなど

  • 独立開業

    接骨院の開業など

  • 研究分野

    大学院進学、各種研究機関など

取得目標資格

  • 柔道整復師(国家資格)

国家試験・資格試験の合格率

柔道整復師は厚生労働大臣が認定する国家資格で、法律的には「柔道整復師法」によって規定されています。

国家試験は年に一度実施され、3年以上文部科学大臣の指定した学校又は厚生労働大臣の指定した柔道整復師養成施設において柔道整復師となるのに必要な知識及び技能を修得した者に受験資格が与えられます。

なお、試験実施に関する事務は指定試験機関として厚生労働大臣に指定された 財団法人柔道整復研修試験財団が行っています。

就職・進学実績

卒業生の活躍