鍼灸学科 助教の松浦悠人先生が代田賞奨励賞を受賞

2021年10月08日 お知らせ

本学保健医療学部 鍼灸学科 助教の松浦悠人先生が、代田賞奨励賞を受賞されました。

代田賞

代田賞は、日本の鍼灸師によって行われた優れた研究に対して授与される賞です。日本鍼灸に多大な貢献をされた代田文誌先生(1900-1977年)の功績を称え設立されました。

受賞者

松浦 悠人, 渡部 芳徳, 谷口 博志, 藤本 英樹, 向 ありさ, 古賀 義久, 安野 富美子, 坂井 友実

受賞論文

うつ病と双極性障害うつ状態に対する標準治療による助走期間を考慮した鍼治療3ヵ月間の上乗せ(add-on)効果と持続効果:過去起点型コホート 全日本鍼灸学会雑誌. 2019;69(2):102‐112. https://doi.org/10.3777/jjsam.69.102

論文要旨

気分障害は、世界的に増加している精神疾患でうつ病と双極性障害うつ状態があります。日本の患者数も増加傾向にありますが、鍼治療の効果を検証した研究は日本ではほとんど行われていませんでした。 そこで、松浦先生は坂井友実教授の指導と精神科医の協力の下、うつ病と双極性障害うつ状態における鍼治療の効果を、鍼治療を行った期間と行っていない期間を比較することにより検証しました。 その結果、薬物療法やカウンセリングなどの標準的な治療に鍼治療を併用した期間は、標準治療単独の期間よりもうつ症状と不安症状が軽減していました。つまり、標準治療に鍼治療を併用する方がうつ病と双極性障害うつ状態の患者の症状軽減に効果的であることを明らかにしました。 これらを明らかにした本研究は、今後の鍼灸医学の発展に寄与するものとして高く評価され、受賞となりました。 松浦 悠人 先生   代田賞表彰状