鍼灸学科の松浦助教が 『ANNALS OF TRANSLATIONAL MEDICINE』の❝Reviewer of the Month❞を受賞しました

2023年12月22日 社会貢献・研究

鍼灸学科・助教の松浦悠人先生がトランスレーショナルメディシンの科学雑誌『ANNALS OF TRANSLATIONAL MEDICINE』(ATM、※1)の2023年10月❝Reviewer of the Month❞を受賞しました。
この賞は、ジャーナルが依頼した論文査読(peer review:学術雑誌に投稿された論文の専門家による評価、※2)の中から傑出した査読(査読者)に授与される賞です。

『ANNALS OF TRANSLATIONAL MEDICINE』誌には、受賞した松浦先生の紹介と、論文査読に関するインタビューが掲載されています。

松浦悠人 先生

松浦先生の研究は主に、精神科における鍼治療の応用、特にうつ病や双極性障害うつ状態における鍼治療に焦点を当てています。鍼治療を補完療法として精神科医療と統合し、鍼灸を用いたメンタルヘルスケアの向上を目的とした臨床研究を行っています。 最近では、精神科医と鍼灸師の間の医療連携の促進に向けて、鍼灸院に来院するメンタルヘルス患者の特徴を明らかにする調査および鍼灸院で施術を受けることによるメンタルヘルスへの影響などを研究しています。

※1 学術雑誌『ANNALS OF TRANSLATIONAL MEDICINE』とは?

『ANNALS OF TRANSLATIONAL MEDICINE』 (ATM)は、トランスレーショナルメディシンの領域における学術雑誌で、基礎研究から臨床応用に至るまでの研究成果を幅広くカバーしています。この領域は医学研究において非常に重要で、実験室で得られた発見が実際の患者の治療にどのように応用されるかを橋渡しする役割を果たしています。(2023年のインパクトファクター:3.616)

※2 査読とは?

学術雑誌において、重要な役割を果たすのが査読者です。査読者は、自分の専門知識を生かして、投稿された研究論文の正確性、研究の新規性、理論の説得力、方法論の適切さ、結果の信頼性などを評価し、出版に値するかどうかを精査します。また、論文をより良くするための具体的なフィードバックや改善提案を行うこともあります。
❝Reviewer of the Month❞に選ばれるということは、その査読者が特に優れた査読を行い、研究コミュニティに対して大きな貢献をしたことを意味します。つまり、査読者の専門知識、公平で厳密な評価、建設的なフィードバックが研究のクオリティを高め、学術界全体の進歩に寄与していると認められたわけです。