アメリカ陸上界の伝説的トレーナーによるワークショップを開催しました
2025年09月25日 イベント
2025年9月16日に本学にて、6大会にわたりオリンピックに参加した経験をもつアスレティックトレーナー(AT)・ベニー・ヴォーン氏によるワークショップを開催しました。
「アスレティックトレーニングにおけるマッサージセラピー:スポーツパフォーマンスと回復のための実践」と題されたこのワークショップは、本学・保健医療学部の付帯教育であるアスレティックトレーナーコース教員の泉 秀幸教授とヴォーン氏の親交により実現しました。
*ベニー・ヴォーン氏の詳細は【こちら】
泉先生による開催レポート

この度、世界的に著名なマッサージセラピストであるベニー・ヴォーン氏がTAUに来学し、講演と実技を交えた特別ワークショップを開催してくださいました。
ベニーさんと初めてお会いしたのは2007年、アスレティックトレーニング(AT)のワークショップで、協会の講師としてお招きしたときでした。その同じ年、大阪で開催された世界陸上にも帯同されており、以来、私たちはクリスマスカードのやり取りを続けてきました。長い年月を経ても変わらぬ友情に、心から感謝しています。
その後、2021年の東京オリンピックでもUSチームの一員として来日されていましたが、当時は隔離政策のため、選手村のポリクリニック勤務中だった私もお会いすることが叶いませんでした。今回、世界陸上のために再来日されるタイミングで、「TAUの学生のためにワークショップをギフトとして行いたい」との温かい申し出をいただき、18年ぶりの再会が実現しました。
74歳とは思えないほど、当時と変わらぬポジティブでエネルギッシュな姿に、再会の喜びもひとしおでした。ワークショップでは、通常の授業では触れることの少ない筋膜や身体全体のバランスシステムへのアプローチについて、一般の方にもわかりやすく、そして何よりもベニーさんらしい温かなエネルギーに満ちた語り口でご講義いただきました。
その後の実技では、参加者がペアになってデモンストレーションと指導を受け、短時間ながらも驚くほどの効果を実感。マッサージ師として50年のキャリアを持つベニーさんが、惜しみなくその技術と知識を伝えてくださったことは、参加した臨床家にとって大きなヒントとなり、若い世代にはプロフェッショナルとしての在り方を考える貴重な機会となったことでしょう。
18年ぶりの講義でしたが、やはりベニーさんはすごい。こんな風に教えられたら、こんな臨床家になれたら——そんな思いが自然と湧き上がる時間でした。今回参加された方々は本当にラッキーだったと思います。
ベニーさんの友情と情熱に、心から感謝いたします。
当日の様子





人柄の滲み出る柔らかい口調のヴォーン氏と熱い目をした参加者との温かい雰囲気の中で、1時間半のワークショップは盛会裏に終わりました。
世界陸上・十種競技出場選手のサポートというハードスケジュールの中で来校いただいたヴォーン氏と、急な開催にも関わらずご参加いただいた皆様に御礼申し上げます。