オリンピックメダリスト(陸上競技)の講演会を開催しました

2025年10月02日 イベント

2025年9月24日に本学にて、パリオリンピック銅メダリストのリンドン・ヴィクター選手(陸上・十種競技、グレナダ)にご講演をいただきました。

先日東京で開催された世界陸上に出場するために来日したヴィクター選手の講演会は、本学・保健医療学部の付帯教育であるアスレティックトレーナーコース泉 秀幸教授と世界的に著名なトレーナーのベニー・ヴォーン氏にご尽力いただき、開催の運びとなりました。

*リンドン・ヴィクター選手とベニー・ヴォーン氏の詳細は【こちら

泉先生による開催レポート

大学で教鞭をとるようになって以来、学生の皆さんに伝えたいことの一つが「一所懸命に取り組むこと」の大切さです。アスレティックトレーナーがサポートするアスリートたちは、まさにその姿勢を体現しています。

 

近年では、大学に入学したばかりの学生の中には、自分の目標や情熱をこれから見つけようとしている人も多く、その成長の過程に寄り添うことの重要性を感じています。そんな彼らに、私自身、どうすればその大切さを伝えられるかを日々模索していました。

 

そんな中、友人のベニーさんを通じて、彼がアスレティックトレーナーとしてサポートしている、パリオリンピック十種競技のメダリストであるリンドン・ヴィクターさんから、日本の若者に向けた講演のオファーをいただきました。この機会は、まさに私の思いを形にできるものだと感じました。

 

オリンピックでメダルを獲得することは、世界陸上を見ても分かるように並大抵の努力では成し得ません。そんな彼が、講演前の打ち合わせでこう話してくれました。

 

「最近、3人の若者から“失敗をどう乗り越えたのか”と聞かれたんだ。その話をしてもいい?」

 

私は快諾しました。オリンピアンが語る「失敗」の意味とは何か——その話に大きな期待を抱く一方で、原稿もなく、通訳がうまくできるか不安もありました。しかし、「これは学生や若い参加者にとって必ず役に立つ」と確信し、彼の思いを伝えることにワクワクしていました。

 

リンドンさんが語ったのは「栄光」ではなく、その過程で直面した「失敗への恐れ」と、それにどう向き合ったかというリアルな体験でした。通訳をしながら、トップアスリートの思考や姿勢に改めて感銘を受けました。そしてその話は、学生だけでなく、教職員や一般の参加者にもわかりやすく、実践的な形で伝わり、大きなインスピレーションを与えてくれました。

彼が伝えてくれたメッセージの中で、特に心に響いた言葉を紹介します

  • 目標を書き出し、毎日見直す
  • 目標を持つことで、自分を導いてくれる優秀な人のそばに身をおける
  • 失敗は成功への過程として不可欠なものである
  • 挑戦し、失敗し、そこから学ぶことで成功にたどり着ける

学生たちにとっても、今回のリンドンさんとの出会いが、彼らの未来の幸せの種になることを願っています。
ベニーさん、リンドンさん、本当に貴重なお話をありがとうございました。そして、お二人の友情に心から感謝申し上げます。

当日の様子

一般公開講座として学外にも公開した講演会は、幅広い年齢層の方にご参加いただき盛況のうちに幕を閉じました。
熱いメッセージをいただいたヴィクター選手はもとより、開催にご尽力いただいたヴォーン氏、そしてご参加いただいた皆様に御礼申し上げます。