看護学科 シンガポール研修2025年度 現地レポート
2026年04月02日 国際交流
本学では、2026年3月の8日間、シンガポール国立大学(NUS)にて国際看護研修Ⅰを実施しました。今回は、2年次生1名、3年次生5名の計6名が参加しました。
本研修には、日本・香港・ベトナムなど複数の大学から学生が参加し、約40名がともに学びました。異なる国や文化の中で看護を学ぶ貴重な機会となりましたので、本年度の研修の様子をお伝えします。
Day1:出国
理事長のお見送りのもと羽田空港を出発し、約7時間のフライトを経てシンガポールに到着しました。空港では、現地の学生(バディ)が出迎えてくれ、ホテルへ移動しました。
夕食はバディと一緒にシンガポール名物のシンガポールチキンライスを食べ、キャンパス内を散策しました。初日から現地の学生と交流することができ、研修への期待が高まりました。
Day2
各大学が自国の文化や医療、看護教育、学生生活などについて英語で発表を行いました。
その後、シミュレーション施設やVRを活用した授業を体験しました。実際の医療現場を再現した環境で、看護師としての判断や行動を学ぶことができました。
また、NUS内にあるAnatomy Museumも訪れました。展示されている500点以上の標本は、実際に提供されたご献体をもとにしており、学生たちはご献体への敬意をもって見学し、生命の尊さについて考える機会となりました。
■Day3
高齢者施設を訪問し、一人ひとりに合わせたケアや、ボランティアと連携した支援の取り組みについて学びました。
ホーカーセンターで昼食をとった後は、多民族国家であるシンガポールの文化や宗教の違いについて学べる施設を訪問しました。「違いを認め合う社会」のあり方を知る貴重な機会となりました。
Day4
午前は、音楽療法の体験を通して、言葉だけに頼らず、身体全体を使って相手と関わるコミュニケーションのあり方を学びました。その後、地域の高齢者ケア施設を訪問し、住み慣れた地域での生活を支える仕組みや多世代との交流の実際に触れました。これにより、地域全体で高齢者を支える看護のあり方について、より具体的に学ぶことができました。
さらに、施設見学後にはグループワークを行いました。対象者の全体像を的確に捉えるための観察の重要性を踏まえ、将来を見据えた個別性のある看護計画の立案について、その意義と実際を体験的に学ぶことができました。
Day5
学内での講義に参加し、フィジカルアセスメントおよび症例に基づくディスカッションを通して、臨床判断に関する理解を深めました。
学生同士が意見を出し合いながら教員とともに学ぶスタイルや、問診・アセスメント内容にシンガポールの食文化などに配慮した項目が含まれていたことが印象的でした。
Day6
総合病院を訪問し、実際の医療現場を見学しました。設備やケアの工夫など、日本との違いについて学ぶことができました。
研修の最後には、修了証の授与とランチの機会をいただきました。学生同士が自然に関わる様子から、研修期間を通して築かれた関係性の深まりが感じられました。
Day7 + バディ活動
研修前後および土曜日には自由行動の時間があり、学生たちはそれぞれの関心に応じてシンガポールの文化や街の魅力を感じていました。
また、カヤトーストをはじめとするローカルフードも存分に味わいました。ホーカーセンターでは、中華料理やマレー料理、ベジタリアンなど、多様なお店が並び、多様な食文化が共存するよう配慮されています。また、さまざまな人々が集まり、交流する場としての役割も担っており、多民族国家ならではの取り組みに触れることができました。
Day8:帰国
帰国日には、現地の学生や教員が空港まで見送りに来てくれました。短い期間でしたが、深い絆が生まれ、再会を約束して帰国しました。
この研修を通して、学生たちは世界の医療や看護の相違点、そして文化の多様性を実感しました。
また、「違いをなくす」のではなく、「違いを理解し、尊重すること」、そしてそれを実現するためには個人のみならず社会的な取り組みが重要であるということを、体験や歴史的背景の学びを通して深く理解しました。
今回の経験は、将来、患者さん一人ひとりに寄り添う看護を実践していくための確かな一歩であるとともに、その礎となる貴重な学びとなりました。